第三回オーケストラ・ミューズの演奏会に出演して

 2007年7月8日(日)つくばセンタービルのノバホールで「オーケストラ・ミューズ」の第三回演奏会が開催され、私もチェロ奏者の一人として出演しました。「オーケストラ・ミューズ」とは筑波大学管弦楽団OB・OGオケです。
 曲目は、ブラームスのヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(ソロは三浦章広さん・藤森亮一さん)と交響曲第二番、アンコールはハンガリー舞曲第一番、指揮は筑波大学管弦楽団と20年もお付き合いのある小田野宏之さんでした。演奏会の評価はお客様がするものですが、以下に私の個人的な感想を書きたいと思います。
 協奏曲については、三浦さんと藤森さんの息がぴったり合っており、舞台の上で聴いていてすばらしいと思いました。
 交響曲の方は、三浦さんがコンマス、そして藤森さんはチェロの最後列で弾いて下さいました。私は、プロオケのチェロの首席奏者とTuttiで共演したのは初めてでしたので、個人的には、すばらしい音楽体験となりました。当たり前ですが、どんな音を出したいかを考えながら、正しいタイミングで音を出すことの大切さを、改めて認識することができました。音の長さ、ダイナミクスなどは、楽譜に忠実に弾くことは言うまでもありません。今年の1月にベルリンフィル安永徹さんと共演した時に、楽器ではなく、歌を歌っているかのように弾く、という趣旨の話をされたことを思い出しました。
 交響曲2番は、チェロ奏者にとっては弾きがいのある名曲です。1楽章のそこかしこにもチェロのメロディーがありますが、特に2楽章の冒頭が圧巻です。チェロの哀愁に満ちたメロディーは何とも言えません。私はこの曲を弾くのは3回目ですが、今回がもっとものびのびと歌うことができたように思います。しかし、4楽章の最後は、イケイケドンドンで、これ以上ない速度と音量で、盛り上がって終わりました。私も大音量で弾きまくってしまいました。節度を持って弾くべきだったと反省しています。この演奏会における私の個人的な課題は、美しい音色で弾くことだったからです。
 アンコールは、団員の緊張もとけ、楽しみながら弾くことができたようです。客席で聴いてくれた私の友人は、アンコールが一番よかったと言ってくれました。これは褒め言葉なのか悩むところですが、プログラムの中で最もポピュラーな曲であり、音楽的に団員が一つになることができたのだと想像します。
 ホールで弾くのは気持ちが良いですね。願わくば、練習ももっと音響のよい部屋でできれば、成果もあがるのだろうと思いました。
最後になりましたが、聴きに来て下さった方々、どうもありがとうございました。